2012年10月19日金曜日


日本酒を造っていない県

北多摩西地区保護司会

国立分区 堀江 馨

 
日本酒が美味しい季節になりました。ビール、焼酎、ウイスキーとなんでも飲むが、年と共に日本酒の味がわかってきたように感じる。先月、山口県の刑務所に施設面接に行った際、ホテルで飲んだ地酒はおいしかった。日本酒イコール東日本、の思い込みはどうやら私の間違いだった。焼酎の国、九州や沖縄の日本酒も案外おいしいのでは…と一人で盛り上がり、47都道府県すべてに日本酒の酒蔵があるかどうか調べてみた。結果、唯一鹿児島県だけに酒蔵が無いことが分かった。

 鹿児島は、酒といえば焼酎であり、日本酒を造っている醸造メーカーは存在しない。鹿児島には桜島など火山があり、火山灰のため米作りが難しく、気候も温暖かつ湿気が多く、日本酒製造には適さない土地とのこと。故に酒造りの原料としてサツマイモがこの風土に適しており、芋焼酎の製造が伝わり、日本中の焼酎の40%が生産される焼酎大国なのである。酒好きのおかげで身についた自慢できる知識である。

 先日、亡き父母の七回忌が故郷北海道で行われ、久々に会う兄弟や親せきと昼間から冷酒で盛り上がり、やっぱり地元で飲む故郷の酒は美味しい!と、ご機嫌の時に何気なく見た携帯電話に【着信あり】、どうやら保護観察官からである。いやーな予感で電話してみると、「先生!対象者のA君ですが、仕事を無断で休んでいてアパートにも帰って来ていないようです!」一気に酔いが醒めてしまった。